“悩み”が無いという人は少ないでしょう。

仕事や子育て、人間関係、お金にまつわる問題など、複雑で変化の速い

現代社会に生きていると悩みが尽きることはありませんね。

日々、たくさんの“悩み”に向き合っていると、

ご相談者には相談上手な人相談下手な人の2つのタイプが

あることに気づきます。

カギは相談相手!

誰に相談するかはとても重要なポイントです。

いくら相談してもなかなか解決の糸口が見出せなかったり、

同じような悩み(問題)を繰り返してしまう相談下手な人の多くは、

いつも同じ人(家族や友人)に相談する傾向があります。

人は悩んでいるときほど認められたい感情(承認欲求)が強くなるので、

つらい気持ちをわっかてくれる人や、「大丈夫だよ」とか

「あなたはあなたのままでいいんだよ」というように肯定してくれる人を

無意識に選んで相談します。

反対に、問題点をズバッと指摘したり、正しいアドバイスをしてくる人には

「やっぱり私ってダメなんだ…」という否定された感を認めなくては

ならないので、あえて相談相手には選びません。

しかし、居心地の良い相手にばかり相談していると、一時的に癒されることは

あっても、問題の根本解決にはならず、同じような悩みを繰り返すという

悪循環に陥ってしまいます。

“苦手な人”こそ最良の相談相手!

相談上手な人は、問題の根本解決を望んでいるので

自分にとって居心地の良い優しい人には相談しません。

たとえば、仕事の悩みなら手厳しい上司や批判的な意見を持った先輩など、

自分とは違った視点の人の方が、自分では気づかない原因を指摘して

くれるので、結果的には問題の早期解決につながります。

とは言っても、自分にとって痛いトコロをズバッと突かれるのは

辛いものがありますよね。

“苦手な人”に相談するのはとても勇気のいることですが、

思い切って「ちょっと相談にのってください」と一声かけてみると、

案外、苦手だと思っていた人ほど親身になってくれるものです。

昨日の敵は今日の友⁈

相談上手の人は問題解決能力が高い人とも言えます。

英国ケンブリッジ大学の研究(1999年)でも、スピーディーに且つ適切に

問題解決できる人の共通点として、あえて“苦手な人”に頼ることが

上手であると記されています。

それは、敵を味方にするのが上手だとも言えます。

あなたが“苦手”と思っているその人も、あなたのことを“苦手な人”と

思ってたり、ちょっと距離を感じているかもしれません。

しかし、そんな相手から相談されることでイヤな気分にはならないものです。

心理学的には、頼られることで力になってあげたいという感情(貢献感情)

働くので、相手にとっても嬉しいことなのです。

“悩み”の多くは人間関係にまつわる問題です。

そして、悩みを解決するために力を貸してくれるのも人間関係です。

ときには耳の痛いことを言われて辛くなることがあるかも知れませんが、

相談上手になることで、違う価値観や別の角度から物事をとらるチャンスを

得ることができます。

それは、問題解決はもちろんのこと、人としてより成長するための

チャンスでもあります。

◆当相談室ではさまざまなご相談に応じております。

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