うつ病は、抗うつ薬の進歩により“症状”を回復させる効果が

格段に上がりました。

しかし、その人特有の思考や感情の癖がコントロールされない限り、

相変わらず再発のリスクが高いことは否めません。

そこで、投薬治療に加え心理療法が注目されていますが、

実際には“どんなことをするのか?” 疑問や不安を感じる人も多いでしょう。

そこで今回は心理療法についてお伝えします。

カウンセリングの効果

“心理療法”と聞いて一番に思い出されるのが

カウンセリングではないでしょうか。

カウンセリングというと、“悩みを聞いてアドバイスする”と

イメージする人も多いかと思いますが、実際には数多くの技法があります。

その一つが『傾聴法』です。

カウンセラーはご相談者の悩みや苦しみ、辛さを“聴く”ことに徹し、

ご相談者は“話す”ことによって、自分自身に問いかけ、

自ら答えを見つける。または、見つけられるようにサポートしていきます。

しかし、最近はこの傾聴法があまり効果的でないと

感じることが多くなりました。

ご相談者の多くは「自分がどうしたいのかわかない」と言います。

さらに、何がどう苦しくて辛いのかさえもわからないと、

自分自身の中に湧き起こる感情を、言葉で表現でない人が

増えているように思います。

ご相談者の思考・感情の癖を理解し、傾聴法に加えて対話法・指示法など

複数の技法で複合的にサポートしてこそ、効果的なカウンセリングが

可能になります。

注目の認知行動療法

うつ病に限らず、精神的トラブルの回復に効果的なのが

『認知行動療法』です。

辛さや苦しさという感情は、辛い出来事や状況が原因ではなく、

ものごとを事実に即して判断するという、客観的な捉え方が

できないことにこそ原因であるという考えから、

自身の捉え方や行動の癖を知り、適切な思考と行動のパターンに

変えていくというのが、認知行動療法の基本的な考え方です

認知行動療法の効果は高く評価されていますが、

基本的な方法の他に、症状に合わせてさまざまな技法を用いる

必要があるので、そこは心理士のスキルが問われるところです。

生まれ持った“癖”を知る!

認知行動療法を効果的に進めるために、当相談室では『遺伝的気質分析』を

行っております。

思考・感情・行動の癖は神経伝達物質(脳内ホルモン)の

分泌と受容により作られ、それは遺伝的影響が大きいことも検証されています。

生まれ持った癖が仕事や日常生活に適した反応を示しているときは、

何ら不都合が生じることはありませんが、身体的疲労や精神的ストレスが

一定の限度を超えた時に“癖”が不適切に反応することで、“生きづらさ”として

表面化すると考えられます。

当相談室では、これまで多くの科学的研究により考案された

チェックシートを用いて、あなたの“癖”を分析・評価します。

“癖”を知ることは、うつ病の予防や再発のリスクを低減するだけでなく、

“癖”を個性や能力として活かすことも可能です。

◆『遺伝的気質分析』についての詳細は、お気軽にお問合せください。