今年もあと数日。

そろそろ年末年始の休暇に突入!という人も多いことでしょう。

帰省や旅行などお出かけを予定している人、家でゆっくりと日頃の疲れを

癒す人など、過ごし方はさまざまですが、その過ごし方によっては、

疲労回復、ストレス発散どころか、身体だけでなく心の不調を招きかねません。

休み明けに、身体も心もスッキリと気分よくスタートさせるために、

年末年始の過ごし方のポイントをご紹介しましょう。

ポイント

いつもと違う生活リズムが不調の原因

①サーカディアンリズム(概日リズム)

私たちは、朝起きて昼間活動し、夜は寝る(休息)という

約24時間周期で変動する生体リズム(サーカディアンリズム)によって

生活しています。そして、このリズムが乱れると血圧や体温、ホルモン分泌、

睡眠などに影響して体調を崩したり、さらには気分の落ち込みや意欲の低下など

心の不調に陥りやすくなると考えられています。

②睡眠リズムの乱れ

年末年始はついつい夜更かしになりますね。

愉しいテレビ番組だけでなく、動画やDVD、ネットゲームなど、

日頃思う存分できない分、休み中に思いっきり楽しみたいという気持ちは

理解できますが、どうしても生活リズムが夜型に偏りやすくなります。

特に、夜遅く暗い部屋で見るスマホやタブレットの強い光は睡眠ホルモン

(メラトニン)の働きを妨げるので、ますます眠れなくなります。

そうなると当然朝は遅くまで寝ていて、目が覚めたら昼過ぎなんてことに

なりかねません。

「休みのなんだからいいじゃないか…」と言いたいところですが

それが落とし穴です。一度乱れた睡眠リズを元に戻すのは容易ではありません

ポイントは起床時間

いつもの起床時間に起きる!

寝る時間が遅くなるのは仕方ないとして、起きる時間を変えないというのが

何よりも大切なポイントです。

サーカディアンリズムからみれば24時までに就寝することが理想的ですが、

たとえ、寝る時間がそれよりも遅くなっても、とりあえずいつもの

時間には起きましょう。

その分昼間に昼寝をしたり、ゴロッと横になるのは良いので、

何はともあれ、朝はきっちり起きることが大事です。

なぜなら、安心感や幸せの元になるホルモン・セロトニンは、

朝から午前中にかけての分泌が活発で、さらに太陽の光によって

一層活性化されることがわかっています。

昼過ぎに起きたのでは、すでにセロトニンの分泌は低下し、

太陽も西に傾き始めて光の量も減少するので、

その働きも弱くなってしまいます。

この状態が続くと気分は落ち込みやすく、意欲も湧きません。

発酵食品を食べよう

年末年始は食事内容もいつもとは違います。

つい、飲み過ぎたり食べ過ぎたりで胃腸もお疲れ気味になります。

さらに年越しそばや、最近では年始の年明けうどん、

そしてお正月に欠かせないお餅など、炭水化物の摂取量が多くなります。

すると、腸内環境が悪化しやすくなり、消化吸収に影響を及ぼすだけでなく、

腸内細菌が作り出す、セロトニンの原料になる発酵生成物も減少するので、

体調だけでなく気分も重くなりがちです。

そんな時に役立つのが発酵食品です。

味噌・醤油・酢などの発酵調味料や納豆・漬物・チーズ・ヨーグルトなどの

発酵食品を意識的に摂ることをお勧めします。

年末年始を故郷で過ごす人、家でゆっくりする人、

年末年始もお仕事の人、お正月どころじゃない受験生も、

皆さん、お身体に気をつけて、良いお年をお迎えください。